保育所におけるアレルギー対応ガイドライン

平成23年3月に厚労省から「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」が出されました。富山市の保育所では平成24年10月よりこのガイドラインに沿って、食物アレルギー児への対応を行うことになりました。現在、29%の保育所で誤食の事故が起きており、その内10%はアナフィラキシーショックを引き起こす危険性があります。そこで安全で安心した保育所生活を送るために、完全除去食か、あるいは除去食の解除かのどちらかを選択してもらうことになりました。当クリニックでは外来で食物負荷試験を行い、目安として卵であれば1個、牛乳であれば100〜200ml飲める状態になった場合、保育所での除去食解除をしていただきます。その途中段階は家庭で安全な量の食品を摂取して経過観察します。ご不明な点がありましたら、アレルギー外来にてご相談ください。

Filed under: 医療情報 — admin 11:39 AM

小児気道アレルギーフォーラム

6月2日(土)京都にて第4回小児気道アレルギーフォーラムが開催されました。今回、昨年10月出された「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2012(JPGL2012)」について改訂の背景とポイント、今後の課題が示されました。JPGLは2000年に初めて発刊されてから今回4回目の改訂となりますが、19歳以下の喘息による死亡者数および重症発作による入院数の著明な減少に大きく貢献しております。しかしQOLおよび予後は未だ不十分とされており、治癒を目指してより良いガイドラインになるよう、努力が注がれています。早期に症状をコントロールして、発作をできる限りゼロに押さえていくことにより、最終的に呼吸機能を正常に保ったままで治癒をもたらすことにあります。そのためにはしっかりと喘息日誌を記載していただき、吸入ステロイド薬やロイコトリン受容体拮抗薬などの長期管理薬を自己判断で中止することなく、継続することが重要であります。ガイドラインについての説明は毎月第2火曜日午後2時からの「喘息教室」で行っていますので、希望の方は予約してください。

Filed under: 学会報告 — admin 10:19 AM

花粉症研究会

6月3日(日)に第24回花粉症研究会がサンフォルテで開かれました。24年前に林業、公衆衛生、耳鼻科、眼科、内科、小児科などいろいろな分野の人が集まって立ち上がった研究会です。それを機に、富山、石川において花粉飛散情報が提供されるようになりました。また、林業関係では、無花粉杉の発見から現在は植樹が勧められています。このように多くの業績が残され、一応の役目を果たしたことで今回、会を閉じることになりました。長い間会の運営を行ってこられました富山大学医学部公衆衛生学教室の皆様に深謝いたします。

Filed under: 学会報告 — admin 5:21 PM

太陽光発電を取り入れました

 福島第一原発の事故がなかなか収束しない中、他の原発の安全性も問われてきています。また、使用済み核燃料が増えており、その保管も問題となっています。全国で節電が呼び掛けられると同時に、今後自然再生エネルギー活用の期待が高まっています。そこで当クリニックでは医院の屋上に太陽光発電パネルを設置し、本日より運用を開始致しました。少しでも節電に貢献できればと思います。

Filed under: お知らせ — admin 10:05 AM

熱中症にご用心

  梅雨も明けて、連日暑い日が続いております。今年は節電が勧められていることもあって、例年に比べて熱中症が増えています。熱中症は、①熱失神:皮膚血管の拡張によって血圧が低下し、脳血流が減少するためにおこり、めまい、失神、顔面蒼白をきたす、②熱疲労:脱水によって脱力感、めまい、頭痛、嘔吐などをきたす、③熱けいれん:大量に汗をかいたとき水分のみ補給すると塩分濃度が低下することによって筋肉に痙攣をおこす、④熱射病:体温の上昇によって中枢機能に異常をきたした意識障害(反応が鈍い、言動がおかしい、意識がない)をおこす、に分類されます。気温、湿度が高い時におこりやすく、数日かけて暑さに馴らしていくことも可能ですが、運動選手でない方は気温31℃以上では激しい運動は控え、35℃以上では運動を避けたほうが無難です。水分を十分に摂取し、同時に塩分も忘れずに取りましょう。症状のみられる時は、涼しい所で衣服をゆるめて休みましょう。意識障害がみられた場合は身体を冷やしながら急いで救急病院を受診して下さい。

 
Filed under: 医療情報 — admin 3:17 PM

東日本大震災義援金募金のご報告

当クリニック受付に設置した募金箱に5月12日現在10,835円の募金が寄せられました。ご協力ありがとうございます。日本赤十字社を通して被災地の方の支援金とさせていただきます。

Filed under: 東日本大震災 — admin 10:24 AM

避難所を回って

3月23日から5泊6日で富山県医師会の災害医療チーム(JMAT)として福島県いわき市に行ってきました。避難所は帰宅された方もあり、当初170カ所から現在60カ所ほどになっていました。ご高齢の方が多いのですが、生後2-3か月の乳児もみられます。水道がでない場所がまだ多く、ガソリンも不足していて給油所には約3時間の車の列ができています。高血圧はじめ普段内服されている薬がなくなった方、長期にわたる避難所生活で風邪をひかれた方、感染性腸炎の方、便秘、花粉症の方などがみられました。マイクで体調の悪い方をお聞きしても手を挙げられず、巡回するとようやく症状を話される方があり、声掛けが大事だと思いました。いわき市は日本で2番目に面積の大きい市で、海岸線があり「浜通り」と呼ばれています。そこは津波で多くの家が流され、がれきの山ができていました。北の方は原発から30Km圏内に含まれ、そこから非難されておられる方もありました。富山に帰ってくるときにようやくコンビニや一部のスーパーマーケットの営業がはじまり、少しずつ普段の生活を取り戻しつつありますが、問題は原発が今後どうなるかにかかっていると思いました。いわき市役所の方、医師会の方と復興したいわき市での再会を約束して帰ってきました。                                                                                                                                                                  

Filed under: 東日本大震災 — admin 4:38 PM

スギ花粉症について

富山県森林研究所によれば2月27日に海沿いのスギ林で開花が確認され、本格的な花粉シーズンに突入しました。今年の飛散は平年より1週間ほど遅れましたが、飛散量は非常に多くなると予測されています。3月中旬にピークを迎え、下旬まで多い日が続くと予想されています。治療と同時にマスクの着用、屋外での洗濯物や布団干しは控え、外出から戻られたときは衣服に着いた花粉を落としてから家に入るようにしましょう。

Filed under: 医療情報 — admin 10:42 AM